
デジタル回路が分かるようになりたい。
デジタル回路のオススメ参考書ってどれ?
こんな要望に答えます。
デジタル回路入門者の中には、『どうやって勉強を進めていくべきか悩んでいる方』も多いと思います。
今回紹介する本を読めば、デジタル回路を体系的に学ぶことができます。
そこで今回は、『私自身が早く読むべきだったと感じた6冊』を紹介していきます。
・なっとくするディジタル電子回路
・ゼロから学ぶディジタル論理回路
・ディジタル回路設計とコンピュータアーキテクチャ 第2版
・FPGAの原理と構成
・CPUの創りかた
・まとめ
基本からわかる ディジタル回路講義ノート
『デジタル回路の基礎知識』を解説した一冊です。
『デジタル回路の基礎』である以下の内容が、完結にまとめられています。
【本の内容】
・集合の概念
・論理関数
・組合せ論理回路
・順序回路
以上の内容を、高校生でも分かるレベルで解説しています。
ただし、『最低限の知識』をコンパクトにまとめているため、この1冊だけでは『実際のデジタル回路設計』はできません。

デジタル回路の知識が全くない方が、初めの1冊として学ぶにはオススメです。
なっとくするディジタル電子回路
大学の教科書と異なり、『堅苦しい表現』を使っていない解説本です。
内容としては、以下の『基礎知識』をメインとしています。
【本の内容】
・基本論理ゲート
・ブール代数
・論理回路
・フリップフロップ
・順序回路
・A/D変換
説明自体がとても分かりやすいため、『学校の授業で理解できなかった点』もこの本を読めば理解できると思います。

A/D変換の内容は少し難しいですが、他の参考書に比べれば圧倒的に分かりやすかったです。
ゼロから学ぶディジタル論理回路
デジタル回路の基礎に加えて、『プログラミングを用いた論理回路設計』も紹介している本です。
なお、デジタル回路設計に必須のプログラミング言語『VerilogHDL』を用いて解説しており、かなり実用的な内容となっています。
本の内容としては、以下のイメージです。
【本の内容】
・デジタル回路を学ぶべき理由
・基本の論理
・組合せ論理回路
・順序回路
・プログラミング言語を用いた論理設計
・コンピューターを作ってみる
最後に、マイコンを用いた『簡単なコンピュータの作り方』についても触れていますが、ここは初心者には難しいかもしれません。

実際の設計方法を解説している本は少ないため、貴重な1冊です。
ディジタル回路設計とコンピュータアーキテクチャ 第2版
マイクロプロセッサの作成を通じて、『マイクロプロセッサの構造(アーキテクチャ)』を分かりやすく解説した1冊です。
『デジタル回路』と『アーキテクチャ』が基本からしっかり解説されていました。
【本の内容】
第1章 ゼロからイチへ
第2章 組み合わせ回路設計
第3章 順序回路設計
第4章 ハードウェア記述言語
第5章 ディジタルビルディングブロック
第6章 アーキテクチャ
第7章 マイクロアーキテクチャ
第8章 メモリシステムとI/Oシステム
付録A ディジタルシステムの実装法
付録B MIPS命令
付録C C言語プログラミング
特に『アーキテクチャ』について詳細に解説してあるため、『コンピュータアーキテクチャ』を学びたい方にオススメです。
また、理解を深めるための『演習問題』や『プログラム記述例』が豊富であり、非常に参考になります。

アーキテクチャについてここまでまとまっている書籍があまりないため、貴重な本です。
FPGAの原理と構成
『FPGAの原理』を解説した珍しい1冊です。
FPGAは『ソフトウェアでハードウェアを記述できる』という特徴があり、近年世界中で注目されています。
しかし、『FPGAの原理』を日本語で解説した本は少ないため、貴重な本です。
【本の内容】
1章 FPGAを理解するための基本事項
2章 FPGAの概要
3章 FPGAの構成
4章 設計フローとツール
5章 設計技術
6章 ハードウェアアルゴリズム
7章 PLD/FPGAの応用事例
8章 新しいデバイス,アーキテクチャ
『FPGAの過去から未来まで』解説してあり、飽きることなく読み進められました。
ただし、この本だけでは『プログラミング言語』は理解できないため、別でプログラミング言語の勉強をすれば、FPGA全体の理解が深まると思います。

『FPGA未経験者』にぜひ読んで欲しい1冊です。
CPUの創りかた
CPUの作成を通じて、『CPUの動作原理』を分かりやすく紹介した名著です。
この本を読み、実際に『4bitのCPU』を制作している方も多く、ネットで検索すると多くの記事が見つかります。
本の内容としては、以下となります。
【本の内容】
1 はじめの一歩のその前に
2 LED
3 デジタル回路の基礎の基礎
4 リセットとクロック回路
5 ROMを作る
6 CPUの設計準備
7 1bitCPU(らしきもの)
8 ALUとプログラムカウンタ
9 命令デコーダ
10 全回路図
11 動作確認
CPUを作成せずに読むだけでも、『デジタル回路の基礎』がしっかりと身に付くと思います。(私自身も制作はしていない)
学生時代、ソフトウェア専攻だった私にとっては『目から鱗』であり、『ハードとソフトの中間地点』をしっかり理解できました。

マイコン等を使用する『回路設計者』には、是非とも読んで頂きたい1冊です。
まとめ
今回は、『デジタル回路でオススメの6冊』をご紹介しました。

・ なっとくするディジタル電子回路 (なっとくシリーズ)

・ ゼロから学ぶディジタル論理回路 (KS自然科学書ピ-ス)

・ ディジタル回路設計とコンピュータアーキテクチャ 第2版

・FPGAの原理と構成

・ CPUの創りかた

いかがでしたでしょうか。
デジタル回路設計は非常に難しく、途中で心が折れることもあります。
今回紹介した本を読めば、勉強のスタートダッシュが上手くいき、順調にデジタル回路を理解できるようになります。
気になった本を1冊でも良いので読んで頂き、皆さんのお役に立つことを願っています。
\クランプ回路・ブートストラップ回路など/
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