
「バイポーラ駆動」と「ユニポーラ駆動」では全く別の動作をするらしい。
どう違うんだろう?
こんな疑問を解消します。
バイポーラ駆動は『コイルに流れる電流の方向が変わる』、ユニポーラ駆動は『コイルに流れる電流の方向が変わらない』という違いがあります。
ステッピングモータにはこの2つの駆動方法があるため、ステッピングモータを扱うならどちらについても正確に理解しておくべきです。
そこで今回は、『バイポーラ駆動とユニポーラ駆動の違い』について解説します!
・ ユニポーラ駆動とは
・ 結線の違い
・ それぞれの特徴
・ まとめ
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バイポーラ駆動とは
バイポーラ駆動は、『巻線に対して双方向に電流を流す駆動方式』です。
図に示すように、1つの巻線に対して4つのトランジスタを使用して『Hブリッジ回路』を構成します。

トランジスタの「オン・オフ」を切り替えることにより、巻線に流れる電流の方向も切り替わるのです。
ユニポーラ駆動とは
ユニポーラ駆動は、『巻線に対して一定方向にのみ電流を流す駆動方式』です。
図に示すように、1つの巻線に対して2つのトランジスタを使用した構成となっています。

トランジスタの「オン・オフ」を切り替えても、巻線に流れる電流の方向は切り替わりませんね。
バイポーラ結線とユニポーラ結線の違い
バイポーラ結線は『1つの巻線に対して2つの端子』を繋いで電流を流す方式を取ります。
それに対して、ユニポーラ結線は「1つの巻線に対して3つの端子」を繋いで電流を流す方式を取ります。

ユニポーラ結線は「1つの鉄心に2つの線を巻く」イメージであり、バイポーラ結線に対して巻線量が半分程度です。
バイポーラ駆動とユニポーラ駆動の特徴
それぞれの特徴は、以下となります。
・トランジスタの数が多くなるため、制御も複雑になる
・巻線効率が高いため、高トルクを得ることができる
・トランジスタの数が少なくなるため、制御も簡単になる
・巻線効率が低いため、高トルクを得られにくい

用途に合わせて、最適な駆動方式を選択しましょう。
バイポーラ駆動とユニポーラ駆動の違いまとめ
いかがでしたでしょうか。
ステッピングモータを扱う上で『バイポーラ駆動』と『ユニポーラ駆動』は必須の知識です。
それぞれの違いについてしっかりと理解しましょう。
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