クロストークの原因

【初心者向け】クロストークの原因について解説します!

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困っている人

電子回路では『クロストーク』というノイズが発生するらしい。
なぜ発生するの?

 
こんな疑問を解消します。

クロストークとは『並列に配置された信号線において、隣接する信号線から受けるノイズ』です。

近年、電子機器の小型化により、プリント基板の配線が密になってきたため、クロストークが発生しやすくなっています。

 
 
そこで今回は、クロストークの原因について解説していきます!
 

本記事の内容・ クロストークとは
・ クロストークの原因
・ 容量性クロストークのイメージ
・ 容量性クロストークの電流
・ 容量性クロストークの伝わり方
・ 誘導性クロストークのイメージ
・ 誘導性クロストークの電圧
・ 誘導性クロストークの伝わり方
・ 順方向クロストーク
・ 逆方向クロストーク
・ まとめ
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クロストークとは

オシロスコープ
クロストークとは『並列に配置された信号線において、隣接する信号線から受けるノイズ』です。

近年、高密度実装の基板が増えてきており、クロストークが発生することが多くなっています。

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もっぷ

信号線が密になると、隣接する信号線から影響を受けやすくなるのです。

 

クロストークの原因

疑問
クロストークの原因は、隣接した信号線間の『容量性結合』と『誘導性結合』です。

信号線の距離が近いほど、上記の結合が発生しやすくなります。

【クロストークの原因】

容量性結合:信号線間のコンデンサ結合

誘導性結合:信号線間の相互インダクタンス

 

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もっぷ

クロストークの原因が2種類あることを覚えておいて下さい。

 

容量性クロストークのイメージ

信号線間の容量結合
隣接した銅線間には、上図のような『容量性の結合』が発生します。

片方の銅線に信号が流れた場合、容量性結合を通してもう片方に電流が流れ込んでしまうのです。

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もっぷ

これを『容量性クロストーク』と呼びます。

 

容量性クロストークの電流

容量性クロストークの電流
容量性クロストークの発生経路は、上図のような等価回路で表すことができます。

この等価回路において、容量性クロストークの電流は以下の通りです。

【容量性クロストークの電流】

電流In = C × dVs /dt

 
 
コンデンサの公式「Q = C × V」⇒「I = C × dV / dt」から導き出せます。

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もっぷ

信号源の『単位時間あたりの電圧変動』が大きいほど、容量性クロストークも大きくなることを覚えておきましょう。

 

容量性クロストークの伝わり方

容量性クロストークの伝わり方
容量性クロストークは、以下の順序で伝わります。

容量性クロストークの伝わり方

① 片方の銅線Aに信号が流れる

② 容量性結合を通して隣の銅線Bに電流が流れる

③ 銅線Bの両方向にパルス状の電流が流れる

 

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もっぷ

両方向にノイズが発生することを覚えておきましょう。

 
ちなみに、クロストークを引き起こす信号線Aを「アグレッサ(侵略者)」、クロストークを受ける信号線Bを「ビクティム(被害者)」と呼びます。
 

誘導性クロストークのイメージ

信号線間の誘導性結合
隣接した銅線間には、上図のような『誘導性の結合』が発生します。

片方の銅線に信号が流れた場合、誘導性結合によってもう片方に電圧が発生してしまうのです。

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もっぷ

これを『誘導性クロストーク』と呼びます。

 

誘導性クロストークの電圧

誘導性クロストークの電圧
誘導性クロストークの発生経路は、上図のような等価回路で表すことができます。

この等価回路において、誘導性クロストークの電圧は以下の通りです。

【誘導性クロストークの電圧】

電圧V = M × dIs /dt

 

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もっぷ

信号源の『単位時間あたりの電流変動』が大きいほど、誘導性クロストークも大きくなることが分かります。

 

誘導性クロストークの伝わり方

誘導性クロストークの伝わり方
誘導性クロストークは、以下の順序で伝わります。

誘導性クロストークの伝わり方

① 片方の銅線Aに信号が流れる

② 誘導性結合により、隣の銅線Bに電圧が発生する

③ 銅線Bの両方向にパルス状の電流(正負逆)が流れる

 

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もっぷ

銅線Aの信号と同方向には『逆極性パルス』、逆方向には『同極性パルス』が流れます。

 

順方向クロストーク

順方向クロストーク
実際には、容量性クロストークと誘導性クロストークが同時に発生します。

その際、アグレッサの信号と同方向に流れるノイズを『順方向クロストーク(遠端クロストーク)』と呼びます。

【順方向クロストークのポイント】

・順方向クロストークは、容量性/誘導性結合によるノイズが積み上がり、パルス幅の小さいノイズが信号と同方向に流れる。

・容量性/誘導性結合によるノイズは正負が逆であるため、打ち消しあって大きい方の極性がノイズとして現れる。

 

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もっぷ

海を渡る船をイメージしてみて下さい。進行方向の波は積み重なって振幅が大きくなっていますよね。

 

逆方向クロストーク

逆方向クロストーク
アグレッサの信号と逆方向に流れるノイズを『逆方向クロストーク(近端クロストーク)』と呼びます。

【逆方向クロストークのポイント】

逆方向クロストークは、容量性/誘導性結合によるノイズが次々と繋がっていくため、パルス幅の大きいノイズが信号と逆方向に流れる。

・容量性/誘導性結合によるノイズは信号と同極性であるため、逆クロストークは信号と同極性である。

 

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もっぷ

海を渡る船をイメージしてみて下さい。進行方向に対して逆側の波は、奥の方まで続いてるように見えますよね。

 

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クロストークの原因まとめ

まとめ
いかがでしたでしょうか。

電子回路を扱う上で、『クロストーク』は必須の知識です。

この記事が、皆様のお役に立てば幸いです。

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