
電子回路で『CMOS』という用語がよく出てくる。
どんな意味なんだろう?
こんな疑問を解消します。
CMOSとは、『PチャネルとNチャネルのMOSFETを相補的に組み合せたデジタル回路の一種』です。
コンピュータのCPUを構成する基本回路として利用されており、広く普及しています。
そこで今回は、『CMOSの意味』について解説していきます!
・ CMOSの回路構成
・ まとめ
CMOSの意味
CMOSとは、『PチャネルとNチャネルのMOSFETを相補的に組み合せたデジタル回路の一種』であり、様々な機器の電子回路で使用されています。
『Complementary Metal Oxide Semiconductor』の略であり、以下の特徴があります。
・電源は3V ~ 16V
・電源が『Vdd』と定義される
・ノイズに強い
・消費電力が小さい(発熱が小さい)
MOSFETで構成されるCMOSに対して、バイポーラ-Trで構成されるTTLもセットでよく出てくるため、TTLの記事もぜひご覧ください。
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続いて、『CMOSの回路構成』について説明していきます。
CMOSの用途
CMOSの代表的な用途としては、下記が挙げられます。
・コンピュータの設定などを記憶する”BIOS”のメモリ
・デジカメやスマホなどのイメージセンサー
今後もしばらくは『半導体の主役』として、利用されていくと思われます。

現代人の必需品であるスマホにとって、なくてはならない半導体なのです。
CMOSの回路構成
CMOSの回路は、『P-ch MOSFET:上部、N-ch MOSFET:下部のトーテムポール構成』です。
それぞれのMOSFETは、下記の場合にオンします。
『Vcc – Vin > Vth』の場合、上部のP-ch MOSFETがオン
『Vin – GND > Vth』の場合、下部のN-ch MOSFETがオン
つまり、Vin = Hi(1) ⇒ Vout = Lo(0)、Vin = Lo(0) ⇒Vout = Hi(1)となるのです。
このCMOSを複数組み合わせることにより、バッファやインバータなどのデジタル回路が作られています。

コンピュータのCPUも、このCMOSで0/1をコントロールして動作しているのです。
CMOSの意味まとめ
いかがでしたでしょうか。
電子回路を扱う上でCMOSは必須の知識です。
CMOSの意味をしっかりと理解しておきましょう。
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