自動車について勉強していく中で、「ISCV」というワードをよく耳にする。
どんな役割なんだろう?
こんな疑問を解消します。
ISCVは『アイドル回転数を制御するための部品』です。
最近のクルマにはあまり搭載されていませんが、少し昔のクルマには搭載されています。
そこで今回は、自動車エンジニアにとって必須知識である『ISCVの役割・仕組み』について解説していきます!
・ ISCVの役割
・ ISCVの仕組み
・ ISCVと電子スロットル
ISCVとは
ISCV(Idle Speed Control Valve)は、『アイドル回転数を制御する弁』です。
アイドル回転数が何か分からない方に向けて、まずは基礎知識を紹介します。
アイドリング:信号停止時などにおいて、エンジンを無負荷で稼働させている状態
アイドリング回転数:アイドリング時から再び走行するための、必要最低限のエンジン回転数
スロットルバルブ:気筒に送り込む空気量を調節するためのバルブ
この基礎知識をしっかり押さえた上で、ISCVの役割について理解していきましょう。
ISCVの役割
通常運転時は、スロットルバルブが開いて気筒に空気を送り込み、エンジンの出力を調節しています。
それに対して信号停車時は、スロットルバルブが閉じて気筒に空気が送り込まれません。
しかし、『再走行する際に必要なアイドリング回転数を維持するために、ISCVからわずかに空気を送り込む』のです。
ISCVの仕組み
図のように、信号停車時はスロットルバルブが閉じています。
しかし、ISCVが開いているため、わずかに空気が気筒に送り込まれるのです。
ちなみに、エンジンECUが『規定のアイドリング回転数』となるようにISCVの開度を制御しています。
『スロットルバルブ』と『ISCV』の2つの経路があると覚えておきましょう。
ISCVと電子スロットル
現在は電子スロットル付きのクルマが普及しているため、メカ式スロットル付きのクルマはほぼありません。
電子スロットル付きのクルマは、ISCVが搭載されておらず、スロットルバルブがISCVの役割も担っています。
エンジンECUが電子スロットルバルブを制御してISCVの役割も担っているのです。
ISCVまとめ
いかがでしたでしょうか。
自動車エンジニアにとって『ISCV(Idle Speed Control Valve)は必須の知識』です。
ISCVの役割・仕組みをしっかりと理解しましょう。
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