メーカーに就職すると工場実習があるらしい。
工場実習って大変なイメージがあるけど、実際どうなの?
こんな疑問を解消します。
私は大学院を修了し、4月から大手自動車部品メーカーで働いています。
現在、『メーカー新入社員が必ず経験する工場実習』の真っ最中です。
工場実習の辛さをリアルタイムで感じているため、今後経験する方々に有益な情報をお届けできます。
そこで今回は、私自身が『工場実習を通して学んだこと・感想』を紹介していきます。
・ 生産課での仕事
・ 物流課での仕事
・ 残業/夜勤について
・ 工場実習を通して学んだこと/感想
配属までの流れ
配属までの流れは、下記の通りです。
1. 安全講習
2. 課長・工場長からの激励
3. 配属先の発表
どこの企業でも、ほとんど上記のような流れでしょう。
1つずつ説明していきます。
1. 安全講習
工場実習初日は、同期たちと一緒に安全講習を受けました。
そこで何よりも怪我をしないこと、つまり『安全が第一優先であること』を耳にタコができるまで聞かされます。
怪我してしまえば、全製作所に情報展開されるくらい「安全には厳しい」のです。
2. 課長・工場長からの激励
安全講習後には、課長と工場長から講和を受けました。
・ 今後の開発に活かせるような経験を積んで欲しい。
・ 何よりもケガをしないように気をつけて下さい。
以上の2点を、かなり強調されます。
工場実習生がケガをしたら、工場長たちの責任が問われますからね。
3. 配属先の発表
そして講和の後、配属先が発表されました。
『生産ラインで作業をする生産課』に同期が次々と呼ばれていく中、私だけ呼ばれません。
あれ?俺だけ呼ばれないな…
もっぷくんは、最初の2ヶ月間は物流課ね。
3ヶ月目から、生産課に移動してもらうよ。
物流課は、『生産ラインに部品を届けたり、逆に完成品を集めて出荷する部署』です。
予想外に、生産課と物流課の両方を経験することになりました。
生産課と物流課では辛さが違う
工場実習では、『生産課・物流課のどちらか』に配属されます。
ただし、生産課と物流課では、辛さや大変さが大きく異なるのです。
珍しい例ですが、私は『生産課・物流課の両方を経験』しました。
せっかくなので、どちらについても紹介していきます。
生産課の仕事内容
生産課に配属された場合、『生産ラインの1工程を担当する』ことになります。
作業例としては、下記の通りです。
・部品を機械に投入する
・機械から出てきた製品の検査をする
・ネジを締める
・部品を並べる
なんだ、簡単そうだし楽なんじゃない?
毎日立ちっぱなしで約7時間もやるんですよ!
とても辛いです。
『自分が少しでも作業をサボると、後工程が遅れてしまう』ため、よそ見をしたり手を抜くことはできません。
トイレに行きたくなっても我慢しなければなりません。
1番キツイのは脚
生産課に配属されて1ヶ月経ち、『1番辛いと感じているのは脚』です。
履き心地が良くない安全靴で約7時間も立ちっぱなしとなります。
そのため、脚がむくんで痛いのです。
このままではダメだと考え、対策を考えました。
その対策とは、『安全靴の中に入れるインソール』と『メディキュット』です!
安全靴の中に入れるインソール
安全靴の中にインソールを入れることにより、『立ちっぱなしでも疲れにくい』ようになりました。
インソールの有無で履き心地が雲泥の差なので、工場実習前にはぜひ準備することをオススメします。
メディキュット
メディキュットを、就寝中にむくみ対策として着用しています。
脚のむくみを放っておくと朝起きても疲労感が残ったままです。
メディキュットを使用し始めたたところ、『血行促進の効果によってむくみが改善』されました。
就寝前の脚マッサージも、効果が高いのでオススメです。
おかわり工場実習
私の場合、『2回目の工場実習』があり、生産課の仕事をもう一度経験しました。
下記にて、生産課の仕事内容をさらに詳しく紹介しているため、ぜひご覧下さい。
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物流課の仕事内容
物流課に配属された場合、『仕事内容は大雑把に言えば運搬』になります。
自動車部品メーカーだと、運搬の仕事内容は下記のいずれかです。
①生産課に部品を運ぶ
②生産課から完成品を受け取り、製品ロケに運ぶ
③製品ロケから必要な分の完成品を集め、トラックに出荷する
『部品はとても軽い』ため、「①生産課に部品を運ぶ」は楽でした。
しかし、②③はとても重い完成品を扱うため、過酷となります。
腰痛・熱中症がキツイ
私は『③製品ロケから必要な分の完成品を集め、トラックに出荷する』部署に配属されました。
「20kg弱の箱を1日に約900箱も台車に積んで運び続けた」のです。
そのため、信じられないほど腰が痛くなりました。
また、『工場は冷房が効かないのでとても暑い』ため、ポロシャツが絞れるほど汗をかきながら仕事をしていました。
熱中症で倒れる人もいます。
物流課はハズレ
ここまで読んで頂いて分かる通り、『物流課はハズレ』です。
生産課とは比較にならないほどキツイ…
なお、物流課に配属された人はみな、『必ず腰痛対策』をしています。
私自身も途中で腰が痛くなったため、腰用ベルトを購入しました。
腰痛ベルト
腰用ベルトは『腰をサポートしてくれる』ため、腰痛予防の効果があります。
物流課に配属された方は、事前に準備しておきましょう。
残業は多い?夜勤もある?
『実習中にどれだけ残業するのか』
『夜勤は本当にあるのか』
この2つが最も気になりますよね。
私自身や同期の実体験から、詳しく説明します!
残業時間は、配属された部署によって大きく異なる
忙しい部署に配属された場合、『月45~80時間』になります。
しかし、暇な部署に配属された場合は、月10時間ほどしかありません。
「残業沢山してお金を稼ぎたい!」という方は上司に相談してみましょう。
残業を減らしたいという主張は通りません。
しかし、残業を増やしたいという要望は通るでしょう。
夜勤は、全ての新入社員が一度は経験する
1週間しかやらせない部署もありますが、『基本的には隔週で夜勤がある』部署がほとんどです。
『昼勤を1週間 → 夜勤を1週間 → 昼勤を1週間 →… 』となります。
夜勤はすごく眠そうだね。
眠くならないようにすることってできるの?
日曜に徹夜し、月曜の朝に寝て夕方に起きて仕事に行ってください。
そうすれば夜勤でも眠くなりにくくなりますよ。
夜勤する時間帯
次に夜勤する時間帯ですが、こちらも『配属された部署によって異なる』のです。
17時~2時までの部署もあれば、20時~5時までの部署もあります。
同じ部署内でも、作業内容によって少し違う場合もありました。
皆さん知っていると思いますが、夜勤だと「深夜作業手当」が付いてお金が余分に貰えます。
夜勤時の注意点
しかし、注意点が1つあります。
「深夜作業手当」は、22時~5時に働いた分しか貰えません。
そのため、17時~2時の夜勤だと「深夜作業手当」は22時~2時の4時間分しか貰えないのです。
しかも、休憩時間は控除されてしまうので1時間休憩があれば「深夜作業手当」は3時間分しか貰えません。
せっかく夜勤するなら20時~5時で働きたいですね。
配属された部署次第なのでどうにもなりませんが…
ただ、時間帯に関係なく『交替手当』が付くため、1日当たり4000円くらい余分に貰えます。
夜勤は眠くて辛いですが、お金は沢山稼げますよ!
『工場実習中の給料』については下記で紹介しているので、ぜひご覧ください。
困っている人 工場実習って大変だけど、給料は沢山貰えるらしい。 実際どれくらい貰えるの? こんな疑問を解消します。 私は大学院を修了し、4月から『大手自動車部品メーカー』で働いています。 現在、メーカー[…]
工場実習を通して学んだこと・感想
特に、下記3点を実感しました。
1. 品質管理の難しさ
2. モノづくりは1人ではできない
3. 肉体労働は思っていた以上に辛い
1つずつ説明していきます。
1. 品質管理の難しさ
私は生産課で働いていた際、『1日当たり2000個の部品を検査して生産ラインに投入する作業』をしていました。
2000個も検査するわけですから、1個くらい不良品を見落とすこともあります。
しかし、私にとっては2000個中の1個でも、クルマを購入するお客様にとっては1個中の1個ですから、大問題です。
そのため、どんなに数をこなさなければいけなくても、ミスは許されません。
実際に生産ラインに入ることで、品質管理の難しさを実感しました。
2. モノづくりは1人ではできない
私が担当した製品は、自動車部品の1つです。
しかし、その自動車部品の1つを生産するために20人も関わっていました。
生産以外も考慮したら、『研究開発・設計・生技・品保も関わっているはず』です。
どんなに優秀な技術者でも、モノづくりは1人では絶対にできないことを実感しました。
3. 肉体労働は思っていた以上に辛い
比較的楽な生産課でさえ、『1日に7時間以上も立ち仕事をする』ため、脚が痛くなります。
そして過酷な物流課では、約20kgの箱を1日に900個も運んで腰がやられました。
私は3ヶ月しか工場で働かないため我慢できますが、これを60歳まで続けろと言われたら絶対に辞めてしまいます。
肉体労働ではない「内勤』」の仕事に就けて、本当に良かったと思いました。
最後に
今後工場実習がある方は、くれぐれも無理だけはしないでくださいね!
『身体が一番の財産』ですから、体に異変を感じたら班長やリーダーに素直に伝えてください。
この記事が、工場実習に行かれる方に少しでも参考になることを願っています。
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